Claude Codeはターミナル上で動作するAIコーディングエージェントです。コマンド体系は CLIフラグ(起動時オプション)、スラッシュコマンド(対話モード内の操作)、キーボードショートカットの3層に分かれており、全体像を把握しないまま使い始めると「あの操作どうやるんだっけ?」と手が止まる場面が増えます。

このページでは2026年2月時点の公式ドキュメント(CLI リファレンス - Claude Code Docsインタラクティブモード - Claude Code Docs)に基づき、全コマンド・フラグ・ショートカットを目的別に整理しています。

CLIコマンド ― 起動・セッション管理の基本操作

Claude Codeの起動パターンは大きく分けて「対話モード」「出力モード(-p)」「セッション再開」の3種類です。

コマンド動作
claude対話モード(REPL)を開始
claude "質問文"初期プロンプト付きで対話モードを開始
claude -p "質問文"回答を出力して終了(パイプライン向き)
cat file | claude -p "要約して"標準入力をClaude Codeに渡す
claude -c直近のセッションを続行
claude -c -p "追加指示"直近セッションを出力モードで続行
claude -r "セッション名" "指示"名前またはIDでセッションを再開
claude updateClaude Codeを最新版へ更新
claude mcpMCPサーバーの設定・管理

セッション再開のポイント: claude -cカレントディレクトリの最新セッションを自動選択します。プロジェクトごとにディレクトリを分けておくと、意図しないセッションが読み込まれる事故を防げます。名前を付けて管理したい場合はスラッシュコマンド/renameで名前を設定し、claude -r "名前"で再開する方法が確実です。

CLIフラグ一覧 ― 起動時に渡すオプション

CLIフラグは起動時に指定するオプションで、約40種類あります。用途別に分類して整理しました。

セッション・実行制御

フラグ説明
--continue, -c直近の会話を読み込み
--resume, -rIDまたは名前でセッションを再開
--fork-session再開時に新しいセッションIDを作成(元のセッションを汚さない)
--from-prGitHub PR番号にリンクされたセッションを再開
--session-id任意のUUIDをセッションIDとして指定
--no-session-persistenceセッションをディスクに保存しない(出力モード専用)
--print, -p応答を出力して終了(出力モード)
--max-turnsエージェントのターン数上限を設定(出力モード専用)
--max-budget-usdAPI呼び出しの金額上限(出力モード専用)

モデル・思考制御

フラグ説明
--model使用モデルを指定(sonnetopus、モデル完全名)
--fallback-modelメインモデルが過負荷時のフォールバックモデル(出力モード専用)

出力制御

フラグ説明
--output-format出力形式を指定(text/json/stream-json
--input-format入力形式を指定(text/stream-json
--include-partial-messagesストリーミング中の部分メッセージを含める
--json-schemaJSON Schemaに一致する構造化出力を取得
--verboseツール使用の詳細ログを表示
--version, -vバージョン番号を表示

権限・セキュリティ

フラグ説明
--permission-mode権限モード指定(planなど)
--dangerously-skip-permissions全権限プロンプトをスキップ(CI向き・要注意)
--allow-dangerously-skip-permissions権限バイパスをオプションとして有効化
--allowedTools許可するツールのリスト(パターンマッチ対応)
--disallowedTools禁止するツールのリスト
--tools利用可能なツールを限定
--permission-prompt-tool非対話モードで権限処理を委譲するMCPツール

システムプロンプトのカスタマイズ

Claude Codeには4種類のシステムプロンプトフラグが用意されています。

フラグ動作モード
--system-promptデフォルトプロンプト全体を置換対話+出力
--system-prompt-fileファイルの内容で置換出力のみ
--append-system-promptデフォルトプロンプトに追記対話+出力
--append-system-prompt-fileファイルの内容を追記出力のみ

「置換」系は全てのデフォルト指示が消えるため、通常は追記系(--append-system-prompt)を選ぶのが安全です。CI/CDパイプラインで専用のプロンプトファイルをバージョン管理しながら適用する場合は--system-prompt-fileが便利です。

MCP・拡張・エージェント

フラグ説明
--mcp-configJSONファイルからMCPサーバー設定を読み込み
--strict-mcp-config指定MCPのみ使用し他のMCP設定を無視
--agentカスタムエージェントを指定
--agentsJSON形式でサブエージェントを動的定義
--plugin-dirプラグインディレクトリを指定
--chromeChrome統合を有効化(Web自動化・テスト)
--no-chromeChrome統合を無効化
--remoteclaude.ai上にWebセッションを作成
--teleportWebセッションをローカルターミナルで再開
--ide起動時にIDEへ自動接続

その他の初期化・設定系フラグ

フラグ説明
--init初期化フック実行後に対話モード開始
--init-only初期化フックのみ実行して終了
--maintenanceメンテナンスフック実行後に終了
--add-dir追加の作業ディレクトリを指定
--setting-sources読み込む設定ソースを制限(user,project,local
--settings追加の設定JSONファイルを読み込み
--debugデバッグモード有効化(カテゴリフィルタ対応)
--disable-slash-commandsスラッシュコマンドを無効化
--teammate-modeエージェントチームのチームメイト表示方法を設定(auto/in-process/tmux
--betasベータ機能ヘッダーの指定(APIキーユーザー向け)

スラッシュコマンド ― 対話モード内で使う操作

対話モード中に / を入力すると一覧が表示されます。主要なスラッシュコマンドを機能別に分類しました。

セッション管理

コマンド機能
/clear会話履歴をクリア(コンテキストリセット)
/compact [指示]会話をコンパクト化(コンテキスト圧縮)
/exitセッション終了
/resume [セッション]別のセッションを再開
/rename <名前>現在のセッションに名前を付ける
/rewind会話またはコード変更を巻き戻す
/export [ファイル名]会話をファイルまたはクリップボードへエクスポート

設定・権限

コマンド機能
/config設定画面(Configタブ)を表示
/status設定インターフェース(Statusタブ)を開き、バージョン・モデル・アカウント・接続性を表示
/permissions権限の表示・更新
/modelAIモデルの選択・変更
/memoryCLAUDE.mdメモリファイルを編集
/initCLAUDE.mdを生成してプロジェクト初期化
/themeカラーテーマ変更

情報確認

コマンド機能
/costトークン使用量の統計表示
/usageプラン使用制限・レート制限の確認(サブスクリプション向け)
/contextコンテキスト使用状況をカラーグリッドで可視化
/stats日次使用状況・セッション履歴・ストリーク・モデル設定を表示
/doctorインストール健全性チェック
/helpヘルプ表示

拡張・連携

コマンド機能
/mcpMCPサーバー接続・OAuth認証の管理
/planPlan Modeへ切り替え
/vimVimエディタモードの切り替え
/tasksバックグラウンドタスクの一覧・管理
/todosTODOアイテムの一覧
/statuslineステータスラインUIのセットアップ
/teleportclaude.aiのリモートセッションをローカルで再開

カスタムスラッシュコマンド(スキル)

カスタムスラッシュコマンドは「スキル」機能に統合されています。.claude/skills/(プロジェクト共有)または~/.claude/skills/(個人用)にディレクトリを作り、SKILL.mdを配置すると独自のスラッシュコマンドとして呼び出せます。従来の.claude/commands/にMarkdownファイルを置く方式も引き続き動作します。

.claude/skills/commit/SKILL.md     → /commit で呼び出し
~/.claude/skills/review/SKILL.md   → /review で呼び出し
.claude/commands/deploy.md         → /deploy で呼び出し(従来方式)

SKILL.mdではYAMLフロントマターでnamedescriptionallowed-toolsなどを設定でき、$ARGUMENTSで引数も受け取れます。context: forkを指定するとサブエージェントで分離実行する設定も可能です。チームで共通のワークフロー(ブランチ作成、コミットメッセージ生成、PR作成など)を定型化する用途に適しています。

キーボードショートカット一覧

対話モード中に?を押すと、利用可能なショートカットが表示されます。

操作・制御系

ショートカット機能
Ctrl+C入力または生成をキャンセル
Ctrl+Dセッション終了
Ctrl+L画面クリア(会話履歴は保持)
Ctrl+O詳細出力の表示切り替え
Ctrl+Gテキストエディタで開く
Ctrl+Bバックグラウンドタスク実行(tmuxユーザーは2回押し)
Ctrl+Rコマンド履歴を逆順検索
Ctrl+Tタスクリスト表示の切り替え(/themeメニュー内では構文強調表示の切り替え)
Esc × 2コード・会話を巻き戻し
Shift+Tab / Alt+M権限モード切り替え(自動受入 / Plan / 通常)
Alt+P / Option+Pモデル切り替え
Alt+T / Option+T拡張思考(Extended Thinking)のオン・オフ
上/下矢印コマンド履歴の移動
左/右矢印ダイアログタブの循環

テキスト編集系

ショートカット機能
Ctrl+Kカーソルから行末まで削除
Ctrl+U行全体を削除
Ctrl+Y削除テキストを貼り付け
Alt+Y(Ctrl+Yの後)貼り付け履歴を循環
Alt+B1単語戻る
Alt+F1単語進む

画像・ファイル操作

ショートカット機能
Ctrl+V / Cmd+V / Alt+Vクリップボードから画像貼り付け
@入力ファイルパスオートコンプリート
!入力Bashモード(直接シェル実行)

改行入力

Claude Codeのプロンプト入力中に改行するには複数の方法があります。

方法操作
バックスラッシュ\ + Enter(全ターミナル共通)
macOSデフォルトOption+Enter
Shift+EnteriTerm2・WezTerm・Ghostty・Kittyで標準対応
制御シーケンスCtrl+J
ペーストモード複数行のコードを直接貼り付け

VS Code・Alacritty・Zed・WarpのターミナルでShift+Enterを使いたい場合は、/terminal-setupを実行してキーバインドをインストールしてください。

Vimエディタモード

/vimコマンドまたは/configで有効化すると、対話モードの入力欄でVimスタイルの操作が使えます。

モード切り替え

キーアクション
EscNORMALモードへ
i / Iカーソル位置 / 行頭でINSERT
a / Aカーソル後 / 行末でINSERT
o / O下 / 上に新しい行を開いてINSERT

NORMALモードの操作

移動: h/j/k/l(左/下/上/右)、w(次の単語)、b(前の単語)、e(単語末尾)、0(行頭)、$(行末)、^(最初の非空白文字)、gg(先頭)、G(末尾)

文字検索: f{文字}(前方ジャンプ)、F{文字}(後方ジャンプ)、t{文字}(直前)、T{文字}(直後)、;(繰り返し)、,(逆方向に繰り返し)

編集: x(1文字削除)、dd(行削除)、D(行末まで削除)、cc(行変更)、C(行末まで変更)、yy(行コピー)、p/P(貼り付け)、>>/<<(インデント増減)、J(行結合)、.(最後の操作を繰り返し)

テキストオブジェクトd/c/yと組み合わせ): iw/aw(単語)、iW/aW(WORD)、i"/a"(ダブルクォート)、i'/a'(シングルクォート)、i(/a((括弧)、i[/a[(角括弧)、i{/a{(波括弧)

「! Bashモード」とバックグラウンド実行

Bashモード

入力の先頭に!を付けると、Claudeの解釈を介さず直接シェルコマンドを実行できます。

! npm test
! git status
! docker-compose up -d

実行結果はそのまま会話コンテキストに追加されるため、「テスト結果をClaudeに見せて分析してもらう」といったワークフローに便利です。

バックグラウンド実行

ビルドやテスト実行など、完了までに時間がかかるコマンドはCtrl+Bでバックグラウンドへ移行できます。バックグラウンドに移行した後もプロンプトに新しい指示を入力でき、並行作業が可能です。

  • 通常のBashツール呼び出し中にCtrl+Bを押すとバックグラウンドに移行
  • tmuxユーザーはプレフィックスキーとの競合を避けるためCtrl+Bを2回押す
  • バックグラウンドタスクの状態は/tasksコマンドで確認可能
  • Claude Code終了時にバックグラウンドタスクは自動クリーンアップされる

CLAUDE.mdと設定ファイルの体系

Claude Codeの動作は複数の設定レイヤーで制御されます。

CLAUDE.md(メモリファイル)

ファイル適用範囲
プロジェクトルートのCLAUDE.mdチーム共有(Git管理)
.claude/CLAUDE.mdプロジェクト固有(チーム共有・Git管理可)
CLAUDE.local.mdプロジェクト固有・個人用(.gitignore対象)
~/.claude/CLAUDE.md全プロジェクト共通の個人設定

CLAUDE.mdには「コーディングスタイルのルール」「テストの実行方法」「プロジェクト固有の注意事項」などを記述します。/initで自動生成されるほか、/memoryコマンドで直接編集できます。

settings.json

ファイル適用範囲
~/.claude/settings.jsonユーザーグローバル設定
.claude/settings.jsonプロジェクト固有(チーム共有)
.claude/settings.local.jsonプロジェクト固有(個人ローカル)

settings.jsonでは権限ルール(allowedTools/disallowedTools)、デフォルトモデル、環境変数などを永続的に設定できます。

権限モードの切り替えとYOLOモード

Claude Codeには3つの権限モードがあり、Shift+Tabで切り替えられます。

モード挙動
通常モードファイル編集・コマンド実行のたびに承認を求める
Plan Mode読み取り専用でコードを分析し、実装計画を提示。実行にはモード切り替えが必要
自動受入モード全操作を自動承認(承認ダイアログが表示されない)

--dangerously-skip-permissionsフラグで起動すると全権限チェックがスキップされます。CI/CDパイプラインでの自動実行に使われますが、ローカル開発ではsettings.jsonのallowedToolsで必要なツールだけ許可する方法が安全です。

セッション管理 ― 再開・履歴確認・削除

セッション再開の方法

方法コマンド用途
直近のセッション再開claude -c中断した作業の続き
名前で再開claude -r "セッション名"名前付きで管理している場合
セッション選択UIclaude -r対話的にセッションを選ぶ
PR連携で再開claude --from-pr 123GitHub PR単位の作業
対話モード内で再開/resume別セッションに切り替え

会話履歴の確認

対話モード中に上下矢印キーでコマンド履歴を辿れます。Ctrl+Rを押すとインクリメンタルな逆順検索が可能です。

会話のリセット

/clearコマンドで会話コンテキストを初期化します。コンテキストウィンドウの消費が多くなったときや、話題を完全に切り替えるときに使います。/compactはコンテキストを圧縮しつつ重要な情報を保持するため、「全部消すのは困る」場合に適しています。

MCP(Model Context Protocol)の設定・管理

MCPサーバーを使うと、外部ツール(ブラウザ操作、データベースアクセス、独自APIなど)をClaude Codeに接続できます。

MCPサーバーの追加方法

# 対話モード内で
/mcp

# CLIから設定ファイルを指定して起動
claude --mcp-config ./mcp-servers.json

MCPの権限管理

MCPツールの権限はsettings.jsonのallowedTools/disallowedToolsで制御します。

{
  "permissions": {
    "allow": ["mcp__playwright__screenshot"],
    "deny": ["mcp__filesystem__delete"]
  }
}

MCPサーバーが公開するプロンプトは/mcp__<サーバー名>__<プロンプト名>形式のスラッシュコマンドとして利用できます。

CI/CDでの利用 ― ヘッドレスモードと出力制御

出力モード(-p)の活用

# テキスト出力
claude -p "このコードのバグを見つけて" --output-format text

# JSON出力(パイプライン解析向き)
claude -p "変数一覧を抽出" --output-format json

# ストリーミングJSON
claude -p "リファクタリングして" --output-format stream-json

CI/CDパイプラインでのオプション例

claude -p \
  --max-turns 5 \
  --max-budget-usd 2.00 \
  --dangerously-skip-permissions \
  --output-format json \
  "PRのレビューを行い、修正提案をJSONで返してください"

--max-turns--max-budget-usdを組み合わせることで、暴走を防ぎながらコスト上限を設定できます。

よくある質問

セッションが消えた・見つからない

claude -rで対話的にセッション一覧を表示できます。セッションは作業ディレクトリごとに保存されるため、ディレクトリを移動していると表示されない場合があります。

毎回の権限確認が煩わしい

settings.jsonのallowedToolsに許可するツールを登録すると、該当操作の確認ダイアログがスキップされます。Shift+Tabで自動受入モードに切り替える方法もありますが、意図しないファイル変更のリスクがある点に注意してください。

コンテキストが大きくなりすぎた

/compactコマンドで会話を圧縮できます。オプションで「TypeScriptの型エラー修正に集中」のように焦点を指定すると、関連性の高い情報だけが残ります。/contextでコンテキスト使用量をビジュアル確認することも可能です。

モデルを途中で切り替えたい

/modelコマンドまたはAlt+P(macOSはOption+P)で変更できます。プロンプト入力中に押せば、入力内容を維持したまま切り替わります。

拡張思考(Extended Thinking)を使いたい

Alt+T(macOSはOption+T)で拡張思考モードのオン・オフを切り替えます。/terminal-setupの実行が前提条件です。

カスタムコマンドの引数はどう渡す?

.claude/commands/my-command.md内で$ARGUMENTS変数を使うと、/my-command 引数テキストのように引数を受け取れます。

公式リファレンスリンク

ドキュメントURL
CLIリファレンスcode.claude.com/docs/ja/cli-reference
インタラクティブモードcode.claude.com/docs/ja/interactive-mode
設定code.claude.com/docs/ja/settings
権限code.claude.com/docs/ja/permissions
MCPサーバーcode.claude.com/docs/ja/mcp
スキル(カスタムコマンド)code.claude.com/docs/ja/skills
メモリ管理code.claude.com/docs/ja/memory
エージェントチームcode.claude.com/docs/ja/agent-teams