Hugoで静的サイトを構築する完全ガイド|導入から公開まで

Hugoとは何か ― Go製の高速な静的サイトジェネレーター Hugo(ヒューゴ)は、Go言語で開発されたオープンソースの静的サイトジェネレーター(SSG)です。Markdown で記述したコンテンツをもとに、HTML/CSS/JavaScript だけで構成される静的ファイル群を生成します。Apache License 2.0 のもとで公開されており、GitHub のスター数は 86,000 を超えています(2026年2月時点)。 WordPressのようなCMSはリクエストのたびにサーバーサイドでHTMLを生成しますが、Hugoはビルド時にすべてのHTMLを事前生成します。データベースやPHPランタイムが不要なため、表示速度・セキュリティ・運用コストの面で大きなメリットがあります。 Hugoが選ばれる3つの理由 観点 Hugoの特徴 ビルド速度 1ページあたり1ms以下で処理でき、数千ページのサイトも数秒で生成 環境構築 コンパイル済みバイナリ1ファイルのみで動作。Node.jsやRubyなどのランタイム不要 テーマ・拡張性 公式テーマサイトに数百種のテーマがあり、Hugo ModulesやHugo Pipesによるカスタマイズも柔軟 他の主要SSGとの違い 静的サイトジェネレーターは Hugo 以外にも複数存在します。用途や技術スタックに応じた選定が重要です。 項目 Hugo Jekyll Astro Eleventy Next.js(SSG) 実装言語 Go Ruby JavaScript JavaScript JavaScript ランタイム依存 なし(単体バイナリ) Ruby + gem Node.js Node.js Node.js ビルド速度(1000ページ) 約1〜2秒 約30〜60秒 約5〜10秒 約3〜8秒 約10〜20秒 テンプレート言語 Go Template Liquid JSX/Astro Nunjucks/Liquid等 JSX/TSX 学習コスト 中(Go Template特有の構文) 低〜中 中 低 高(React知識が必要) 動的コンテンツ対応 JavaScript埋め込みで可能 限定的 部分的ハイドレーション JavaScript埋め込みで可能 SSR/ISRに対応 GitHub Stars 86,000+ 51,000+ 56,000+ 19,000+ 138,000+ Hugoの最大の強みはビルド速度とランタイム依存の少なさです。ブログや技術ドキュメント、コーポレートサイトなど、コンテンツ主体のサイトに適しています。一方、インタラクティブなWebアプリケーションを構築する場合は、AstroやNext.jsが向いています。 ...

2026年2月8日 · 5 分 · 9519 文字 · uiuifree

GoとRustをWeb APIで使い分ける判断基準 -- 設計思想・性能・開発体験の観点から比較

Web APIの言語選定で「GoかRustか」という議論が繰り返されています。結論から述べると、開発速度とチームの立ち上がりを重視するならGo、レイテンシやメモリ効率を限界まで追求するならRustが適しています。ただし、プロジェクトの規模・チーム構成・SLA要件によって最適解は変わるため、単純な二択では片付きません。 GoとRustはともにコンパイル型・静的型付け言語であり、PythonやNode.jsからの移行先として注目を集めています。しかし、両者の設計思想は根本的に異なり、その違いがWeb API開発における体験やアウトプットに大きく影響します。 GoとRustが注目される背景 クラウドインフラのコスト最適化が経営課題として浮上し、サーバーサイドの実行効率がこれまで以上に重視されるようになりました。PythonやNode.jsで構築したAPIサーバーが、トラフィック増加に伴いCPU・メモリコストを押し上げるケースは珍しくありません。 GoはGoogleが2009年に公開し、Kubernetes・Docker・Terraformといったクラウドインフラの中核ツールが採用したことで、バックエンド開発における存在感を確立しました。2025年8月にリリースされたGo 1.25では、コンテナ環境でのGOMAXPROCS自動調整や実験的GC(greenteagc)による低レイテンシ化が導入されました。2026年2月にはGo 1.26のリリースが予定されており、greenteagcのデフォルト有効化が見込まれています。 Rustは2015年にMozillaから1.0が公開され、Stack Overflow Developer Surveyで「最も愛されている言語」の座を長年維持しています。2026年2月時点でRust 1.93が最新安定版であり、Rust 2024 Editionの導入(Rust 1.85、2025年2月)によって非同期プログラミングの書き心地が改善されました。 設計哲学の根本的な違い GoとRustを比較するうえで最も重要なのは、言語の設計目標が異なる点です。 Goの設計方針は「Simple is better」 です。言語仕様を意図的に小さく保ち、チーム全員が同じスタイルでコードを書けることを優先しています。ジェネリクスが導入されたのはGo 1.18(2022年3月)と比較的遅く、それまでは「コードの重複よりも読みやすさを優先する」という立場を貫いていました。 Rustの設計方針は「Safety without sacrifice」 です。所有権(Ownership)と借用チェッカー(Borrow Checker)により、メモリ安全性をコンパイル時に保証します。ガベージコレクション(GC)なしでメモリリークやデータ競合を防ぐ代わりに、開発者はコンパイラとの対話に多くの時間を費やすことになります。 Web API開発においてこの設計思想の差は、以下のように現れます。 観点 Go Rust 新機能の追加速度 高い – 言語仕様がシンプルで迷いが少ない 低〜中 – コンパイラの要求を満たすコード設計が必要 コードレビューの負荷 低い – 書き方のバリエーションが少ない 中〜高 – ライフタイムやトレイト境界の理解が前提 ランタイムの予測可能性 GCによるテールレイテンシが発生しうる GCなし – レイテンシが安定 バイナリサイズ 数MB〜数十MB(ランタイム込み) 数百KB〜数MB(最適化時) Web APIフレームワークの選択肢(2026年時点) Goの主要フレームワーク フレームワーク GitHub Star 特徴 適したユースケース Gin 約88,000 高速ルーター(httprouter)ベース、豊富なミドルウェア REST API全般、大規模プロジェクト Echo 約32,000 軽量・高速、自動TLS対応 軽量API、プロトタイプ Chi 約22,000 標準net/http互換のルーター 標準ライブラリとの統合重視 標準 net/http – Go 1.22でルーティングパターンが強化 依存を最小化したい場合 Go 1.22(2024年2月リリース)で標準ライブラリのnet/httpにメソッドベースのルーティング(GET /users/{id}形式)が追加されたことで、小規模なAPIであればサードパーティフレームワークなしでも開発可能になりました。 ...

2026年2月8日 · 3 分 · 11235 文字 · uiuifree